十一面サンタの仏像ばなし

大好きな仏像の魅力を、独断と偏見で書き綴ります。

1300年祭

祭りだ祭りだ仏像祭りだ〜。

ぼくが住んでる奈良県は、現在お祭り騒ぎ。

西暦710年、奈良に都がやって、今年で1300年目の年だから。

寺と墓しか売りのない奈良県に、若い観光客は来てくれるのかと、半信半疑でした。

しかしながら、国家の一大プロジェクトということもあり、
NHKをはじめ各メディアがしつこいくらい宣伝してくれて、
全国のみなさんは、もう集団催眠にかかったみたいに、ぞくぞくと奈良県に入ってこられます。
お陰さまで今年は、未曾有の来客数を記録しているようです。

当初はあれほど酷評にこき下ろされてた
せんとくん
も知らない間に大化けし、グッズの売り上げは鰻登り。

地元民にとっては、うれしいかぎりです。

祭りのあと、来年からがどうなるか、心配は尽きないですが。

そんで、その平城京遷都1300年祭の目玉商品が、「秘仏特別開扉」。

昨日は秘仏について記しましたが、
今年は、通常、年に数日しか見られない、各寺自慢のありがた〜い秘仏を、長期間に渡って公開してくれてるんです。

この千載一遇のチャンスを見逃すわけにはいけないと思い、
このところ休日になると、秘仏を求めて奈良県内を東奔西走する日が続いています。

それにしても、よくこの年に仏像に目覚めたもんだと思います。

これがよかったのか悪かったのか、現時点のぼくの状態は、
通年公開してる仏像はあまり見てないにもかかわらず、秘仏だけはとってもよく見ているという、
まさに、にわかファンそのもの。

日曜日なんかに話題の秘仏を拝みに行ったならば、受付の前に長蛇の列が出来ている。

御朱印や関連商品も飛ぶように売れている。

行列に並びながら、まあタイミング的に仕方ないと思う反面、
もしかしたら、自分も流行に踊らされているだけの、ただのミーちゃんハーちゃんのたぐいに過ぎないのかも、という思いもよぎる。
何せ見仏趣味なんて、人生はじめての経験ですから、ブームが終わってはじめて自分の器がわかるのでしょう。

とりあえず今は、ブームの恩恵を素直に受けて、秘仏参拝のコンプを目指したいと思います。
またミーハーなこといってしまった。


(画像は秘仏蔵王堂・蔵王権現三尊像。7mの巨神像。公開中)