2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧
前回、読経ロックのことを書きました。仏教誕生以来、永い年月を経る過程で、 由緒正しく霊験新たかな経典は 観て聴いて、参加して楽しい大衆音楽の要素を得たといえます。今回も、仏像の話から逸れまくり。少し小難しい話をさせてください。 お釈迦さまの悟…
奈良の朝護孫子寺へ見仏に行ったところ、今から内陣でご祈祷が始まるというので、それが終わるまで、外陣でじっと待ってました。 そこでぼくが見たものは、読経の概念を覆す、ダイナミックパフォーマンスでした。大般若祈祷。 大般若経を転読することで、多…
光あるところには影がある。 悪なきところに善はなし。 前回、疑心暗鬼がでたので、強引に邪鬼の話です。 四天王や十二神将など、鎧をまとった仏像を総じて「天部」と呼びます。 そして、彼ら天部の像たち(主に四天王)に踏みつけられて、足下でひしゃげてい…
それにしても、顔が御簾や欄間などに隠れて見えない仏像が多すぎます。もったいつけて秘仏開帳とかいってるから、わざわざ出向いていって拝観料払って、 それで顔が拝めないというのはいかがなものか、と見仏人としては思うのであります。 信者にとっては、…
頭上に10ないし11の顔を乗せて立つ十一面観音菩薩。その顔の表情はひとつひとつ違うので、すべての御面を拝見することも、十一面観音見仏の醍醐味のひとつといえましょう。でも、頭のてっぺんという高いところにあるし、小さいし、たいてい薄暗い場所だし…。…
サディスティックな目で諫められたい。 優れた仏像ほど目でものをいいます。優しく包み込むような眼差しや、カミナリオヤジ的仏像もいいですが、 誰にもしかられることなく、みんなからちやほやされて、甘やかされてきた現代人にとって、 たまにはサディスチ…
仏像を見たく見たくてしかたがない。このような気持ちを、巷では仏欲(ぶつよく)というそうです。今、ぼくの仏欲は、尽きることがありません。公開日が近づくと、その事ばかり考えて、仕事も手につかないときもしばしば。あぁ、補陀落山でぼくを見守る観音…
祭りだ祭りだ仏像祭りだ〜。ぼくが住んでる奈良県は、現在お祭り騒ぎ。西暦710年、奈良に都がやって、今年で1300年目の年だから。寺と墓しか売りのない奈良県に、若い観光客は来てくれるのかと、半信半疑でした。しかしながら、国家の一大プロジェクトという…
秘宝、秘境、秘密… 「秘」の一字にミステリアスな響きあり。仏像にもつけてみよう。秘・仏。ひぶつ。うふふ…普段は人目に触れさせることない貴重な仏像を、ドラマチックに「秘仏」とよび、年に1日ないし数日間だけ、法要などの折りに一般公開されて注目を浴…
◉伎芸天である証拠はどこにもない前回に引続き、伎芸天。古代インドの神、シヴァの頭髪の生え際から生まれた(深く考えないで!)芸能の女神。もし彼女の芸を動画にしてネットで公開すれば、文字通り「神」というコメントが付きまくることでしょう。仏教界一…
◉不思議な魅力ぼくが見仏にハマるきっかけとなった仏像 「伎芸天(ギゲイテン)」 のはなし。去年の秋、ぼくは仏像なんかには、何の興味もなかったんです。たまたまその日、奈良市の西部にある 「秋篠寺」 へ両親を連れてふらっと紅葉狩りにでかけたのでした。…
よ、元気〜? てな雰囲気で、生まれた直後の姿とは思えない気さくさで迎えてくれる奈良東大寺「誕生!釈迦仏立像("!"は余分っ!)」です(画像)。 見るほどに愉快になる仏像見物が、ぼくの趣味。コラムニストみうらじゅんさんが提唱した「見仏」という言…